五つの修道院巡り−その4    スチェヴィツァ修道院     (ブゴヴィナ地方) 
                          (スチェヴィツァ)    ルーマニア 21/41
五つの修道院のなかで建物や敷地が一番大きなスチェヴィツァ修道院はモルドヴァ公国の貴族モヴィーラ公により建てられました。しかし五つの修道院のなかで、この修道院だけが世界遺産リストに加えられていません。それは建築年代が新しいことが主な理由です。他の多くの修道院を建てたシュテファン大公やベトル・ラレシュ公によって建てられたものではなく、それらより50年近く後の1586年(安土桃山時代末期)に建立されているためです。

見張り塔があり城壁の役をなす高さ6mの重厚な外壁に囲まれている修道院は要塞をも兼ねた造りになっています。敷地は四方100m、中心に大きな修道院が建っています。

北の面にも、当時の出来事や人々の信仰の様子がうかがえるフレスコ画の壁画がいっぱいに描かれています。

北の面に描かれている有名な「天国の梯子」です。斜めに32段の1本の梯子が天国に向かってかかっています。悪魔と戦いながら32段の梯子を右下から左上へ登る途中に地獄に落ちたり、また極楽である天国へ上がる聖人の様子が描かれています。梯子の右上は天国の天使たち、左下は地獄を表わしています。

・壁画は修復されているのか? 保存状態が良いです。 ・ここにも、心ない人の落書きがあります。


・付帯の建物は外壁の内側に沿って整然と建てられています。監視部屋はおもむきのある1本柱に支えられています。 ・この重厚な外壁や見張り塔を見ても、この修道院が要塞をも兼ねた建物であることが分かります。

スチェヴィツァ修道院が建つスチェヴィツァから次に訪れる最後五つ目の、アルボーレ修道院まで約30分の移動です。

車窓には冬の準備のため牧草を積んだ馬車が行き来しています。このあたりは昔ながらの情景がこのように見られます。
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